リアル（現実世界）での生活が充実している人を指す「リア充」はかつてテレビでも特集が組まれるほど大流行していました。
最も流行していたのはいつ頃でしょうか？
当時の時代背景を踏まえながら考察し理由についても解説していきます。
リア充が最も流行した時代
「リア充」という言葉が誕生した起源としては2005年頃という説が通説となっています。インターネット掲示板の2ちゃんねる上で使われ始め、やがてネット掲示板を利用しない一般の人にも広く知られるようになりました。
2007年にネット流行語大賞21位にランクインし、4年後の2011年には女子中高生ケータイ流行語大賞でも金賞に入賞し一大ブームとなりました。
流行の発信源でもある女子中高生たちの間で使われていた事から、金賞受賞までの期間も考慮するとリア充が最も流行していたのは2010年～2011年だと考えられます。
ちなみにネット流行語大賞は現在でも発表が続いており、2022年度の大賞はワンピースの映画で有名になった「ウタ」でした。
具体的な由来や起源については諸説ありますが、一般的には「リアルな充実した生活を送っている人」の略語であるとされています。特にSNSやネット上での交流が盛んになるにつれて、リア充という言葉も広がっていったとされています。
どんな人たちが言葉を使い始めた？
2ちゃんねるのヘビーユーザーによって言葉は広まったという説が有力です。今でこそネット掲示板はパソコンやスマホを持つ人なら普通に使うものですが、当時は一部の限られたユーザーしかいませんでした。
現実の友達付き合いよりも掲示板上での仮想的な付き合いの方が充実していたため、「俺たちって現実では全然充実していないよな」という意味合いの皮肉をこめて、現実世界を楽しく生きる人たちのことを「リアル充実組」と呼ぶようになりました。
詳しくはこちらの記事でも解説しています。
リア充が流行語になるほど多用された理由
「リア充」という言葉が流行語になるほど使われるようになった背景には、どういった理由があるのでしょうか？当時の時代背景を基に考えてみました。
SNSの普及
流行に最も大きな影響を与えたのはSNSの普及といえます。現代のSNS文化の礎を築いたfacebookやTwitterは2008年ごろに日本で普及し、SNSやネット上での交流が盛んになるにつれて、自分自身の生活や周りの人たちの生活を発信することが一般的になりました。その中で、リアルな充実した生活を送っている人々が目立つようになり、「リア充」という言葉が生まれたとされています。
もしもSNS文化が発展しなければ自分の身近な人以外の私生活を知る機会はありませんし、そもそも興味すら湧かなかったでしょう。
SNSがあるからこそお金持ちの派手な暮らしぶりを見てしまいますし、彼氏彼女持ちがいかに多いか実感させられます。
萌え文化との関連性
「リア充」という言葉は、元々は「リアル」な私生活を楽しく過ごしている人たちを指す言葉でしたが、萌え文化の影響を受けて恋愛において充実している人々を指す言葉としても使われるようになりました。
一言でいうと「恋人がいればリア充」という意味合いです。このような使い方が広がることが、より多くの人が「リア充」という言葉を知るようになったきっかけとされています。
自虐ネタとしての使用
「リア充」は元々、充実した生活を送る人たちを指す言葉でしたが、その後は逆に、自分がリア充ではないことをネタにして使うことも増えました。「あいつはリア充」ではなく「自分はリア充じゃない」と否定的な思いで使う自虐ネタが広がったことで、さらに「リア充」という言葉が浸透したと考えられています。
そのような中でリア充の否定形である「非リア充」も誕生しました。
以上のような要因が重なったことで、「リア充」という言葉が流行語になったとされています。
リア充はもう死語になった？
流行語というのはいつかは使われなくなって忘れ去られるもの。「リア充」はもう死語になってしまったと考える人もいますが、筆者はまだ死語になっていないと考えます。
2023年1月に「リア充女性に嫌がらせしてやろう」という目的でSNSアカウントを乗っ取り、私生活を覗き見しようとした男性が逮捕されています。こんな行為をする男性はもちろん許されませんが、「リア充」がまだ言葉や文化として廃れてはいないことがわかったニュースでもありました。
【悲報】「リア充女さんに嫌がらせしてやろう」女性のインスタを乗っりまくったチー牛(28)さん逮捕 : はちま起稿 (esuteru.com)
まとめ
リア充が流行した時代について理解いただけたでしょうか？
現在はかつてほどの流行はしていませんが、言葉としてはまだまだ現役の「リア充」をこれからもぜひ使っていって下さいね。
