あなたは「リア充代行サービス」を利用したことがありますか?
きっとほとんどの人が利用したことがないと思います。
かつては国内外の多数メディアで取り上げられるほど話題になっていたサービスですが、現在も存在しているのでしょうか?
本記事ではそんな「リア充代行サービス」の現状を調査した結果について解説します。
リア充代行サービスとは

そもそもリア充代行サービスとはどのようなサービスなのでしょうか?
「名前は聞いたことあるけどいまいち分からない」という人にもわかりやすく説明します。
サービスの概要
リア充代行サービスとは、友達の数が比較的少なく大人数で集まる機会のない人や恋人のいない人がSNSで「俺(私)ってリア充だぜ!」とアピールするために、お金を払って友人(恋人)役をやってもらうサービスのことです。
- インスタやFacebookで「いいね!」が欲しくてたまらない
- だけど実際に遊べる友達も少なくて難しい
そんな悩みを抱える人たちにいわゆるSNSでの「映え」を意識した写真が撮れる機会を提供する、というのが主な趣旨です。
代行業者の一例
Google検索で「リア充代行サービス」を調べると、大手の業者がいくつかヒットしたのでご紹介します。
代行業社名 | 時間 | 料金 |
---|---|---|
ファミリーロマンス | 2時間 | 同性:8000円 異性:10000円 |
ダイコーの庭 | 1.5時間 | 同性:7500円 異性:9500円 |
代理代行の王様 | 3時間 | 13000円 |
どの業者も性別やおおまかな年齢の指定は無料となっていました。別途必要な交通費と基本料金を合わせた金額が利用料金となるようです。
検索結果で一番上位に来るのは「ファミリーロマンス」という代行業者で、おそらく1番人気の業者はここだと思います。
各社の料金を比較すると、最安は代理代行の王様の「3時間13,000円」でした。
他の2社は時間当たりの料金が7000~10000円ほどであり、異性を指定すると金額が高くなる料金設定となっていました。
こういう代行業者を利用する場合、SNS映えを狙うため複数人を呼ぶケースが多いと考えられます。
3~4人を呼び2~3時間ほど写真を撮ったと仮定すると、5万円前後はかかると想定されます。さらに全員の交通費も負担するため、場合によっては業者の移動距離によっては10万円ほどかかることもあるのではないでしょうか。
多数のメディア出演実績のある業者も
バイキングやアッコにおまかせといった人気TV番組を始め、海外のメディアからも取材実績があるという代行業者もありました。
取材実績について詳しくはこちらの記事中段で解説しています。

ただし取材日を確認すると2017年ごろを最後に、リア充代行サービスの取材は行われていないようでした。
つまりここ5年ほどは、リア充アピールをするための代行業への注目度が下がっていることの現れではないでしょうか。
SNSを使って独自調査

調査した対象のSNSはツイッターとインスタグラムです。
それぞれの調査結果は以下のようになりました。
ツイッターの調査結果
ハッシュタグで「#リア充代行サービス」と検索して見つけた興味深いツイートをご紹介。
最初のツイートは代行業者の中の人っぽい発言ですね。この方のツイートがハッシュタグ付きの中では最も多く、リア充代行時の飲み会で撮られたような写真が非常に多かったです。
他の2つのツイートはどちらもリア充代行サービスに否定的な意見を述べています。

3つめのテレビ取材では「2時間で4.2万」かかったみたいですが、まるで高級風○みたい…
インスタの調査結果
事前に予想していたよりもはるかに投稿数が少なく、衝撃の結果に。
「#リア充代行サービス」のハッシュタグがついている投稿数はなんとたったの23件でした。


そして実際にアップされている投稿一覧を見てみると


このように本来のサービスとは関係なさそうな投稿がほとんどでした。
一部の人は友人との飲み会の写真を使って、本当の友人があたかもリア充代行サービスで来てもらった業者の人に見えるように、ネタとしてハッシュタグを付けているような印象を受けました。
もしも本当にリア充代行サービスを使っている人の写真なら、わざわざ自分から晒すようなことはしませんからね。
リア充代行サービスの闇


私もニュース番組でこのサービスが取り上げられているのを見たときに衝撃を受けた記憶があります。
自分自身の生活の中で1番キラキラしている瞬間を切り取ってSNSに投稿するのがいわゆるリア充であり、当時20歳前後だったこともあって積極的にSNSは使っていました。
それなのに世の中には偽物の友人を使ってまで、ネット上でいい顔をしたい人がいるんだと驚きましたね。
むしろSNSでつながっていて自分の投稿を見てくれる人がいるなら、そういう人と連絡を取って遊べばいいのにとも思います。
ただ最近は「SNS疲れ」という言葉が流行っていて、SNSで他人のキラキラした生活を見すぎて嫌になっている人も多いそうです。
そのためリア充代行サービスを実際に利用する人は減っているのではないかと個人的には思います。
実際に使っている人の数は?
リア充代行サービスの利用者数に関わるネット記事を調べたところ、利用者数に関して以下のような記事が見つかりました。
ファミリーロマンスのニュース
・2017年10月はハロウィーン需要もあり約50人が利用
朝日新聞DIGITAL 「リア充代行で「いいね!」2倍に 過熱するSNS演出」
昨年のサービス開始以来、依頼は徐々に増え、現在では月に20~30件ほどの依頼がある。
Rakuten Infoseek NEWS「恋人から不倫謝罪まで? 代行・レンタル業特集」
時代をとらえたユニークさからTVやWeb媒体など多くのメディアに取り上げられ、いまやなんと月平均で40件もの依頼があるらしい。
新R25 「「リア充アピール代行」を利用するのはどんな人? 運営会社にその実態を聞いた」
上記の記事をまとめると
多い時では40~50件の利用者がいる。
月に20~30件ほどはコンスタントに利用されている。
ことがわかりました。
ちなみにファミリーロマンスの公式サイトには、リア充代行サービスの利用者について以下のようなコメントがありました。
LINEニュースで話題になったSNSにリア充ぶりを投稿するために利用する新しい代行サービスです。現在、月の利用者数は30人超。
ファミリーロマンス
代行サービスの全盛期は既に過ぎているでしょうから、現在の利用者数は上記の数字よりもないとも考えられます。
実際の利用者のコメントをみると、リア充アピール以外の目的で利用した人もいるようです。
一例としては、
・婚活サービスの写真を撮るため
・取引先との接待写真を撮って仕事上の信用アップを狙うため
といった目的で利用されていました。
以上をまとめると、公式サイトの説明より利用者数が減っている可能性はあるものの、根強い需要はあり10~20人程は毎月利用している人がいる可能性が高いと考えられます。
ほとんど利用する人がいなければ、サービス自体が廃止されるはずです。継続しているということは、利用者もそれなりにいるということの現れです。
まとめ
リア充代行サービスの現場についてまとめました。
SNS上での声は厳しいものが多く、関係する投稿自体も年々減少しているように見受けられました。
それでもリア充代行サービスを提供している会社は複数あり、根強い需要はあるようです。
代行サービスに興味がある方はぜひ公式HPをチェックしてみてください。