SNSやネット掲示板で以前はよく書かれていた「リア充」という言葉ですが、最近は見かける機会も少なくなってきましたよね。
幅広い世代に認知はされてきているようですが、意味や語源についてあまり知らないという方は多いと思います。
そこで本記事では「リア充」の意味やその変化について調査した結果を解説します。広辞苑やWikipediaといった辞書サービスでの説明はどのようになっているのかについても調査しました。
リア充の意味と読み方

リア充とは現実世界における日々の生活が充実している人を指す言葉です。
読み方は「りあじゅう」
「リアル(現実世界)が充実している」ところから「リア充」という言葉が生まれました。
TwitterやInstagramといったSNS上ではなく、プライベートの生活が充実していることや充実した生活をおくっている人自体も指します。

ちなみにリア充という言葉が流行り出した頃には、上記のようなSNSはありませんでした。
当時の流行っていたインターネット上のサービスといえば、それこそ2ちゃんねるのようなオンライン掲示板や日本初のSNS「mixi」が記憶に残っています。
リア充の語源


リア充という言葉の起源については、2005年ごろにインターネット掲示板「2ちゃんねる」で広まったという説が有力です。
2ちゃんねるを日々利用する層はどちらかというとオタクっぽい人が多く、現実世界における生活が充実していないことをネタとして表現するために生まれた言葉でした。
リア充の意味の変化


リア充という言葉ができた当時は「友達が1人でもいればリア充」とされていました。つまり「友達がいない」「アクティブな活動をしない」「普段はネットに入り浸り」といった属性の人たちから見ると、「友達さえいればリア充じゃん!」と思われていたということですね。
現在ではSNSやインターネットサービスの普及により、リア充という言葉の対象者はますます広がっています。広義の意味的には、恋人がいることがリア充の具体例として挙げられることが多いですが、以下のような人たちもリア充に該当します。
- 趣味活動に打ち込んでいる
- 友人に恵まれている
- 休日は遊びや用事で忙しい
- サークル活動や飲み会によく参加する
まとめると、恋人や友人に恵まれていて、趣味活動や他人との楽しい集まりに積極的に出向いている人がリア充であると言えるでしょう。
広辞苑での説明は?


広辞苑に「リア充」という単語が載っているのか調べてみました。
残念ながら2022年6月現在の調査では、記載されていませんでした。



最新の「2018年版 広辞苑第7版」にて調査しました。
では広辞苑以外の国語辞典には載っていないのか疑問に思い調べたところ、掲載している時点が見つかりました。
見つけた辞典は「デジタル大辞泉」です。
goo国語辞書やweblio辞書といったサイトへアクセスすると、デジタル大辞泉の索引機能を使うことができます。
デジタル大辞泉には以下のように記載されています。
《「リアル(現実の生活)が充実している」の略》ブログやSNSなどを通した関係ではなく、実社会における人間関係や趣味活動を楽しんでいること。または、そのような人。インターネット上などで使われる俗語。
引用:goo辞書
これは個人的な見解ですが、広辞苑とデジタル大辞泉では辞書として果たす役割が少しずれているため、掲載状況が異なっているのではないかと思います。
というような違いがあるため、掲載状況に違いがあるのではないでしょうか。
掲載された新語の例としては、自分自身の写真を撮ることを意味する「自撮り」なんかがあります。
人気YouTuberの東海オンエアの動画でも取り上げられてました。面白いのでぜひ見てみてください。
Wikipediaでの説明は?


フリー百科事典「Wikipedia」には以下のように記載されています。
リア充(リアじゅう)とは、実社会における人間関係や趣味活動を楽しんでいること、またはそのような人[1]。「リアル(現実の生活)が充実している」の略。
引用:Wikipedia
デジタル大辞泉の説明文と比較すると、ほとんど一緒ですね。
どちらのデータが先に登録されたかは分かりませんが、後から登録した方が説明文を引用したのでしょう。
リア充の類義語は「パリピ」「ウェイ系」


リア充の類義語としては次のような言葉があります。
・パリピ
・ウェイ系
それぞれの単語の意味を解説します。
パリピの意味
パリピとは飲み会やクラブなど大人数が集まる場所でワイワイ騒ぐ人のこと。
英語の「party people」をカタカナ表記したパーティピーポーが語源。発音が少し変わった「パーリーピーポー」が省略されて使われるようになりました。
パリピの使い方
パリピを使った例文は次のような感じです。



昨日はクラブで女の子と夜通し飲んできたわ



お前まじパリピじゃん
ウェイ系の意味
飲み会の場で「ウェーイ!」と大きな声で乾杯するノリから生まれた言葉です。ウェイ系とは飲み会に限らず大人数が集まる場所で盛り上がるで盛り上がる人のことを指します。
主に大学生を指して使われます。コミュニケーション能力が高く初対面の人とも仲良くなれるタイプの正確な人が多く、元々はポジティブな意味でしたがそういう人たちを「うるさい、話のノリが合わない」と思う人からはネガティブな意味で使われることもあるようです。
ウェイ系の使い方
ウェイ系の例文は次のような感じです。



新しく入ったサークルにはウェイ系の人が多い



ウェイ系の人と遊ぶと盛り上がって楽しい
リア充の対義語は「非リア充」「ネト充」


リア充の対義語には「非リア充」や「ネト充」などの言葉が存在します。
それぞれの意味を見ていきましょう。
非リア充
リア充を否定する意味として「非」を「リア充」の前に付加した言葉が「非リア充」です。
リア充のように友人や趣味関係などでアクティブには動いておらず、1人でいることが多くどちらかと言えばインドア派の人を指します。
ネト充
リア充は「リアルでの生活が充実している人」なのに対し、ネト充は「ネットでの生活が充実している人」という意味です。
現実世界の生活はさておき、ネット掲示板やオンラインゲーム上での活動が活発な人などがネト充と呼ばれます。
リア充と同じく2ちゃんねるで生まれた言葉です。



ネト充も広く浸透して使われていたようで、ネト充のすすめという漫画・アニメも存在します。
ネト充の使い方
ネト充の例文は次のような感じです。



恋人はいないけど、ゲームとかでネットが充実してるから満足だわ



そりゃネト充だね
まとめ
本記事ではリア充の時代とともに変化してきた意味や、類義語・対義語について解説しました。
リア充についてまとめると以下のようになります。
- リア充はリアル(現実世界)での生活が充実していること。またはその人
- 恋人がいることや趣味活動、友人との交流に積極的な人がリア充である
- 広辞苑には掲載されていない
- デジタル大辞泉には掲載されている
本記事がお役に立っていれば嬉しいです。